10年先を読む長期投資 暴落時こそ株を買え

10年後の日本ってどうなっているだろう

10年先を読む長期投資 暴落時こそ株を買え (朝日新書)
澤上 篤人
朝日新聞出版
売り上げランキング: 54557
おすすめ度の平均: 4.5
4 長期投資こそが社会をよくできる
5 投資に対する心構えとして。
4 超入門編の株式投資
5 資産運用についての一つの指針
5 さわかみファンドの澤上氏が指南する、「普通の人」のための投資術

以前はウォーレン・バフェットとかに憧れて、長期投資とか考えていたけど実際株を買ってちょっと下がったらビビって売って、その後株価が自分が買ったときより上がったり、
じゃあ今度はちょっとやそっとじゃ売らないぞ。と延々持ち続けてずっと下がりっぱなしだったり。まあ、下手っぷりが際立っていたけど。「ビビリ」が幸いして
サブプライム問題が大事になる前に殆んど持株を処分しておいて大怪我せずに済んだ(まあ自慢にもならんけど)。

そういう自分が苦手の長期投資を信条とする投資家の書いた本。
内容的には長期投資での心構えを初心者でもわかりやすく書いていると思う。個人的に印象深かったのは

高度成長期にあれだけ家電製品や車・住宅などを買いまくったのに、日本の貯蓄率は20%前後の高水準を誇ったのです。お金を使っても使っても、あまってしまったわけですね。
だからこそ、高齢層は皆がうらやましがるほど大きな預貯金残高を積み上げることができたのです。
ところが、貯蓄率は1990年代半ばから急速に下がりはじめます。日本経済の成熟化とともに給料が伸び悩んだことや、少子高齢化社会保障費の負担が増えたことが大きく影響しました。
貯蓄率は年を追うごとに下がりつづけて、内閣府の国民経済計算によれば2005年3月(2004年度)には2.7%と、終戦後の1949年以来の低い水準に落ち込んだのです。(p48,p49)

というところか。うろ覚えだけど今の中国がそれぐらいの貯蓄率(20%前後)という記事をどこかで見たような気がする。成長する国は同じような過程を辿るのかもしれない。

後は、個人的にはあまり買ったことはないけど、

ですから、投信に投資するときは実質的なコスト-販売手数料、信託報酬などを合わせるといくらになるのかをじゅうぶんに把握すべきで、それができないと、
投信の運用利回りもわからず、財産づくりにそれなりに影響がでてくるでしょう。

投資信託を買う場合に注意する点があげられている。どの投資本を読んでも日本の投資信託はあまり評判が良くない。金融に疎い素人狙いの商品という評価だ。
この辺も日本で「投資」が根付かない理由があるかもしれない。(p136)